井戸端会議

2015年度、独立行政法人福祉医療機構(通称WAM)社会福祉振興助成事業を受けて「生活困窮世帯への学習支援」に取り組んできました。

02去川2その報告会を兼ねて「子ども、若者の貧困を考えるシンポジウムin宮崎」を、2016年3月13日(日)に去川こども村(旧去川小学校)で行いました。

定員を大幅に超える64名の参加で、「子どもの貧困」に対する関心の高さがうかがえました。

講演要旨(盛満弥生宮崎大学講師)
子どもの貧困はここ4~5年で急速に深刻化し、貧困家庭は6人にひとりといわれている。宮崎は全国で6番目に高く、5人にひとりの割合になっている。宮崎県は子どもの貧困対策に158億を予算化し、これから各市町村で具体化されていく。民間の動きも出てきている。

貧困家庭の子どもは、遊ぶ、学ぶ、文化に触れる機会を奪われてしまう。いろんな立場の人達が繋がり、薄く細い糸であっても、多くの人が関わって支援する方がいい。

02去川1貧困家庭だけではなく、困っている人達をみんなで一緒に助け合っていく雰囲気づくりが大事。支援は困っている子に対してだけではなく、それ以外の子ども達をどう育てていくかにも関わる。

困っている人がいたら、一緒に考えていけるような仲間づくり、人間関係づくりを育てたい。困っている子どものことを我が子のように関わっていける、そんな大人をひとりでも増やしていきたい。
井戸端会議要旨
前半は「こんなことやってるよ!」がテーマ
パネリストがそれぞれの活動や想いを語る。その後、参加者からは、親子食堂、当事者からの意見、行政の自立相談センター、わかば相談支援、サポステ就労支援、宮崎子ども支援研究会、通信高校生への支援、みんなの居場所など、いろいろな立場から報告される。

後半は「こんな風にやりたいね!」がテーマ
朝ご飯を地元の人達で提供していく場づくり、売れ残りパンの提供、寺子屋学習支援、自由に遊べる場所や時間の必要性などの意見も出る。これからの問題点として、支援や提供をするときに貧困かどうかの区別が難しいとの意見もあった。

他に、子育て支援と同時に親支援が大事なこと、弱さをみせられない社会で安心できる人や居場所が必要、食と情報の提供、助けを求めるスキルを育てたいなどの意見も出た。(以上、さとわ企画報告書より抜粋)