情報共有の場

161203九州ICT教育支援協議会 2016総会及び公開研修会が、平成28年12月3日(土)熊本市現代美術館アートロフト多目的室で開催されました。

「教育とICT これから何をすべきか」をテーマに、各県の報告やワークショップを交えてのプログラムとなりました。また、この九州ICT教育支援協議会のメンバーが中心になって執筆された「わかる・なれるICT支援員」の紹介もありました。

13:30 開会挨拶 九州ICT教育支援協議会 会長 田中康平氏
13:35 平成27年度活動報告
13:45 「初代会長 桑崎剛先生」の御功績紹介
13:50 所信表明/新役員の紹介/平成28年度活動計画

14:00 「ワークショップ型研修①」
書籍「わかる・なれるICT支援員」の活用 「ICT支援員とは? 章末問題にチャレジしよう!」

14:40 九州内の教育とICTの現状と展望
大分県:大分県教育庁教育財務課 情報化推進班指導主事 大分県授業デザイン研究会 土井 敏裕 氏
沖縄県:沖縄県マルチメディア教育研究会 事務局長 宮城 渉 氏

15:30 「ワークショップ型研修②」
佐賀県の不正アクセス事件に学ぶ「教育情報セキュリティ」
講師:佐賀県ICT利活用推進事業改善検討委員 田中康平氏(本会会長、NEL&M代表取締役)
16:25 閉会挨拶
16:30 閉会

大分県、沖縄県の報告では、機器整備や研修に現場の先生方の意見がよく取り入れられ、管理職も含めて研修のフィードバックなど対話や連携がよくなされていると感じました。

先生方の自主的な研究会も活発で、それがインフラ整備にも活かされているようです。クラウド活用での情報共有も日常的に行われています。予算の問題はありますが、ビジョンや計画、研修体系が具体的で、大分のICTスマートデザイナー育成事業など、宮崎でも見習うべき点がたくさんあると感じました。

ただ、どこもそれらを企画、運営する専門の人材が少ないという課題は報告されていました。真に教育の情報化を進めていくためには、CIOも含めた専門家集団(プロジェクトチーム)が欠かせないように思います。

佐賀県の県立学校における情報漏洩問題は全国報道されましたが、ネットワーク管理とやはり現場での情報セキュリティ、情報モラルの欠如にその要因があるようです。

どこも同じパスワードであったり、パスワードのメモを共有フォルダに置いていたり、PCをスリープ状態で放置していたりで、やはり日頃の、人の問題に帰結してきます。リスクへの想像力とPC管理スキル、データの暗号化などが必要となってきます。

この協議会は学校の先生方だけでなく、民間のICT支援員、メーカー、販社、NPO団体など各分野の方が参加され、情報共有の場にもなっています。

いろんな研究大会やセミナー、フォーラムが各地で開催されますが、宮崎から個人で参加される先生を見かけることは少なく、教育の情報化全国実態調査で宮崎県のレベルが総合的に低いことと関係があるように感じられました。