学校なんかいらない

生きづらさを抱える子ども・若者たちへの学習支援をするなかで感じたのが、学習意欲の問題「意欲格差」(インセンティブディバイド、incentive divide)でした。

学習意欲をどうやって引き出すか、学ぶ楽しさ面白さをどう提供できるかでした。

子ども・若者との話を通じて浮かび上がってきたのが「経験格差」でした。

幼少期にキャンプやハイキングに行ったことがない、青年期に映画やコンサート、図書館や美術館に行ったことがない。

そのために思考や嗜好、将来の夢や職業に対する選択肢が少ない(目標が思い浮かばない)のだということがわかりました。それが意欲格差につながっているのではないか。

「青少年の体験活動等と自立に関する実態調査」国立青少年教育振興機構参照

 


そこから「生きづらさを抱える子どもたちへの寺子屋コンサート&自然・さき織り体験」(宮崎県チャレンジ文化活動委託事業)が生まれたのです。

その最終回を11月4日(日)第3回「寺子屋コンサート」として開催しました。

 

 

関係者の書き込みからの抜粋です。

生きづらさを抱えた子ども達に何か伝えられただろうか・・・と、ふと思います。明日からもそのことを思いながら、いつかまた、今回、詩を書いてくれた子ども達に再会できればなぁって思います。

最終回は、ラーメンカルテットがマーラーの曲から童謡などすばらしい生演奏を披露され、心地よいクラシックが本堂に鳴り響きました。

まろみさんは、歌と作画と詩の朗読、母娘さん(フルート)との共演に、会場の親子ずれもうっとり聴きいりました。

きりんさんは、東日本大震災のボランティア体験を写真と朗読でご紹介され、多くのお客様が、涙を流されていました。

また、子どもたちが作った詩にきりんさんが作曲された歌を披露。最後に、子どもたちと会場のお客様と打楽器をみんなで演奏して、和やかなうちに全3回のコンサートを締めくくりました。

いつ聞いても心が揺さぶられます。忘れてはいけないと思いました。息の長い活動をしていって下さい。ラーメンカルテットの皆さんの本物の音色、まろみさんと娘さんの癒しの音色、ロッキーさんの楽しい音色、音に色がある様でした。

お疲れ様でした。感動しました。今回、新たにきりんさんのファンになりました。

みなさん、温かく応援していただき、ありがとうございました。素敵な体験でした。そして、楽器で遊んでくれた子供たち、ありがとねぇ

「七つの子」心に響きます。孫への子守唄でした。色々思い出しました。音楽は、思い出をよみがえらせてくれます。ありがとうございました。

本当に素晴らしい時間を有り難うございました。始めから終わりまで涙が止まりませんでした。皆さんの活動に感謝しています。私に何ができるのか考えて行動します。募金も出来る範囲で続けます。本当に有り難うございました。

これまで出演していただいた演奏家は、シンガーソングライター黒木ちひろさん、チェロ田中祥歩さん、シンガーソングライターまろみさん、岡田大正琴さん、パーカッションのロッキーさん、ラーメンカルテットのバイオリンの押川さん、ビオラの井上さん、ピアノ、編曲の服部さん、フルートのまろみさんのお嬢さん、木魚パーカッションの住職さん。そして、この企画のプロデュースと演奏のきりんさん。

毎回、手作りのお菓子やおにぎりを作っていただいた明星寺幼稚園の関係者の皆様、本当にありがとうございました。

社会全体から見れば、この事業はほんの些細な試みに過ぎません。学校からはみ出る子どもたちが増えています。「今の学校なんかいらない!」そんな声が聞こえてきます。周りの大人ができることは、子どもたちにいくらかでも「自由に遊べる時間と場所」を作ってあげられることかなと思いました。